「グラフィックデザイナーになりたかったけど、実務経験や学歴がないため諦めてしまった……」
そんな方は意外と多いのではないでしょうか。
確かにグラフィックデザイナーは専門的な知識や技術が必要な職業です。
僕自身デザインの専門学校を卒業しデザイナーになりましたが、専門学校を卒業しても就職に辿り着くまではなかなかの険しい道のりでした。
しかし、デザイナーとして仕事をした十数年で、未経験・学歴なしの方がグラフィックデザイナーなった事実を見てきました。
また僕自身もド素人の方をグラフィックデザイナーとして輩出するという実績ができ。
「未経験・学歴なしでもグラフィックデザイナーになれる!」という確信を持つことができました。
こちらの記事では、今までド素人からデザイナーへなりたいという人をサポートをした実例をもとに、「未経験・学歴なしでデザイナーになる方法」3つを解説していきます。
方法1:現役デザイナーとつながり、技術を乞う。
僕の友人がこの方法でデザイナーになり、最近独立しました。
友人(以下C子さん)は絵を描くことが好きで、マルシェなどで似顔絵の出店を趣味でやっている方でした。
ある日「イラストや似顔絵をデジタルで描けるようになりたい」と相談を受け、毎週3回、3時間程度のがっつり集中メニューで講義をしました。
約3ヶ月ほどの期間でデジタルで絵が描けるようになり、さらに技術の応用で、名刺やチラシなどといったものも作れるようになることができました。
C子さんはコミュニケーション能力が高く、広い人脈を持っている方でした。そのおかげで次々とイラストやデザインのお仕事をもらうことができ、実践を通してどんどん成長することができました。
彼女には広い人脈があったからこそデザイナーの僕とつながり、技術をつけることができ、高いコミュ力のお陰で仕事をもらえ、実践を通してスキルアップをすることができました。
「そんなこと言ってもデザイナーの知り合いなんていない!」という方は、まず「デザイナーと知り合えるような場所」に行ってみましょう!
デザイナーの交流会や勉強会、クリエーターが沢山出店するマルシェなど、デザイナーと繋がれる機会を探してみてください。そこで繋がり、関係を作ることができたら、あとは交渉あるのみ。
ただ、なかなかそういった出会いに恵まれない方もいるかと思います。そういった場合も、人との出会いの場に顔を出すことをおすすめします。というのも、出会いの場にてデザイナーじゃない人に出会ったとしてもその人の知り合いにデザイナーがいる場合があるからです。出会いの場所へ足を運び、自分の想いを伝えることで、きっといい出会いにつながると思います。
数百万円かけて専門学校へ行くことも、もちろんひとつの術ですが、お金をかけず、こういった出会いを通して夢を叶えることもひとつの道だと思います。
方法2:独学で技術を学び、公募やクラウドソーシングを利用して実績を積む
人に出会わずしてデザイナーになるなら、WEBのチカラを活用しましょう!
今ではブログはもちろんYoutubeなどの動画でIllustratorやPhotoshopの使い方をわかりやすく解説した記事や動画を無料で見ることができます。
人から学んだほうが成長が早く、経験談や評価など自分に合わせたアドバイスをもらうことができますが、自分のペースでゆっくりと根気強く学ぶのもひとつの方法です。
僕の元上司に、ほとんどデザインの経験がないのにデザイン会社に入社し、独学と実戦で技術をつけ、部長にまで上り詰めるという荒技を成し遂げた方がいます。
といってもそんな荒技はなかなか難しいと思いますので、コツコツ身につけた技術を武器にぜひ公募やクラウドソーシングで腕試しをしてみましょう!
クラウドソーシングとは、
デザインやイラスト、文章作成といった技術やサービスを求めている方が概要や報酬金額を伝え、不特定多数の人に提案を募るサービスのことです。
例えば、ある企業が「カフェを新規開業するためにロゴデザイン」を報酬5万円で募り、その要項を見たクリエイターが、デザインを制作し提案する。提案されたデザインの中からその企業が最も気に入ったデザインを採用し、報酬が支払われるというコンペのようなシステムです。
メジャーどころだと「クラウドワークス」や「ランサーズ」などが有名です。興味があったらチェックしてみてください!
公募に応募したい場合は「登竜門」というサイトがおすすめです。
デザイナーには特別な資格は必要なく、自分が「デザイナー」と名乗ったらなれる職業です。特別な資格がないために、自身のデザインセンスと技術、実績だけが武器になります。
実績の数を増やす、作品のクオリティを上げるための近道は、作り続け実践していくことです。
「私はまだ……」と引け腰にならず、「採用されたらラッキー」くらいの気持ちでぜひ一度チャレンジしてみてください。
方法3:短期集中型のデザイン教室を受講し、技術をつける
上記で紹介した方法は正直難易度がかなり高いです。
お金をかけず、それなりの知識や技術を身につけるには相当な根気や行動力が必要になります。
「デザイナーになりたいけど何をすれば良いのか分からない」「クリエイティブな仕事に就きたいけど自分が何をしたいかまだわからない」きっとそんな方のために美大や専門学校があるのだなと改めて感じました。
ただ、美大や専門学校に入学するには多大なお金がかかります。さらに期間は最低でも2年間学ばなければいけません。
今では通信教育や短期集中型のレッスン等もあるので、そういったものを利用して身につけるのも一つの方法ですね。
かく言う僕も飛騨地区限定でデザイン教室をしています。
宣伝になっちゃいますが、ご興味があれば是非チェックして見てください!(笑)
最後に
未経験・学歴なしでグラフィックデザイナーになる様々な方法を解説しましたが、
決して「美大や専門学校に行かないほうがいい」と言うわけではありません。
自分の学歴・実績をつける期間として、お金と時間に余裕があれば進学したほうがいいと思います。ちなみに僕は専門学校卒ですが、未だに美大への憧れがあります(笑)。
ただ、デザイナーになる夢を諦めた理由がお金や時間の問題で進学できなかったと言うことだったら、
諦めるのは早いと思いますよ!
逆に、専門卒の僕の経験から言えることは、
・美大や専門学校を卒業しても100%デザイナーになれるわけじゃない
・学校で学んだ知識や技術は仕事ではほとんど通用しない
・さらにデザイナーになれたとしても、5年続けられる人はほんの一握り
ということです。
自分がデザイナーになっていくうえで、
上司に「使えない」と罵倒されたり、次の日の昼まで残業をしたこともありました(笑)。
僕はそんな辛い経験をしてでも、「続けたい仕事だ」と思えたからこそ、今もデザインの仕事をしているのだなと思います。
進学しようがしまいが、結局「本気で夢を叶えたいかどうか」だなと常々思います。
デザインの仕事はノートパソコンとインターネット環境がある場所さえあれば、自宅で子育てをしながらでも、旅行先のカフェでも、どこでも仕事をすることができます。また、田舎にいながらでも全国や海外の仕事もできます。そんな夢の溢れる職業です。
また、これからの時代はデザイナーやイラストレーターにとって厳しい時代になってくると思います。
それでも、「デザイナーになりたい!」と思えるのなら、きっと大丈夫だと思います!
自分がこれだと思ったやり方で是非夢を追いかけてください!
デザイナー / クリエイティブディレクター
竹本 純